撮りためたり、撮ってもらったりした
紅型染めができるまでの工程動画をまとめてみました ^^
それぞれ、ばらばらのタイミングで撮影していますので
図案がいろいろですが、紅型の工程の雰囲気が
少しでもお伝えできましたら嬉しいです。
【型彫り】
まずは、型紙を彫ります。
デザインを描いた紙を、型紙専用の紙に貼り
手作りのナイフ(シーグ)で、突き彫りで彫っていきます。
【紗張り】
彫った型紙が、ばらばらにならないように
紗(しゃ)という薄い網と、型紙を
シンナーで適度に薄めたカシュー(人工漆塗料)でくっつけます。
①型紙に、紗をのせて、カシューを塗り
生乾きになるまで自然乾燥させます。
黒色のカシューを使っているので、型紙は黒くなります。
②漆塗料が生乾きのうちに、一旦新聞紙からはがし
余分な塗料を新聞紙にくっつけたり、空刷毛でなでたりして落とします。
見やすいように今回はコピー用紙の上で作業しています。
③漆塗料が乾いたら、周囲にはみ出している紗をカットし
型紙の裏から紗を切らないように注意しながらツリをカットします。
(ツリは、型紙と型紙を繋げている補助線です)
この後、補強のために①と②を再び繰り返し、完成です。
【型置き】
型紙が完成したら
その型紙を使って、布に防染糊をつける作業に入ります。
左手で布を押さえながら作業するとスムーズなのですが
カメラを持っているので少しアワアワしています ^^
【配色】
糊を一日置いて、しっかり自然乾燥させたら
配色(染めの工程)に入ります。
刷り込み刷毛で、優しく
一色ずつ生地に刷り込んでいきます。
すべての色を入れ終わったら
もう一度はじめの色から二度塗りします。
これを二度刷りといって、発色が格段によくなります。
音量最大にすると、かさかさと
筆と布の刷れるおとが聞こえます。
【隈取り】
昔から決まっている、配色に対する隈の組み合わせの
決まりごとを守りながら、
隈(ワントーン濃い色)を重ねながらぼかしていきます。
隈取によって、陰影や立体感、華やかさがプラスされます。
動画は、緑色の配色に藍隈を
入れているところです。
【水元(糊落とし)】
アイロンの熱で色を定着させてから
30分~1時間ほど、水かぬるま湯に浸しておくと
軽く水の中でゆするだけで、ぽろぽろと剥がれるようになります。
あとはシャワーで、糊と余分な色を吹き飛ばして
再び水に入れて、溶けきらなかった糊をふやかして
シャワーをして、を繰り返して完成です。
こちらに、「紅型教室での体験の流れ」として
紅型の工程の写真も載せています ^^また、型紙を使わないバージョンの
紅型染め「筒引き」についても少し
ご紹介します ^^
【筒引き】
型紙を使わずに、チューブに入れた糊を
搾り出しながら大胆に描いていく方法です。
主に、風呂敷や暖簾などの
大きなものを染めるときに用いられる方法です。
最後は、私の実家、与論島の波の音と
ヤドカリ君で、ゆっくりしていってくださいませ♪
[2回]